イベント開催報告『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』公開記念トークイベント&ワークショップ

6月8日、『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』の7月20日からユーロスペースでのロードショー開記念トークイベント&ワークショップを「未来を変えるデザイン展」の関連イベントとして、東京ミッドタウン内のデザインハブ・リエゾンセンターにて開催。

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前半のワークショップでは、NOSIGNER太刀川英輔さんを講師に迎え、綿棒を使って多様な立体をつくりながら、それぞれの形の数学的または強度の理由を学び肌で体感。

日常生活の中でほとんど注目することの素材が、みるみるうちに形を成してアートに変わっていく過程が新鮮で、参加者の皆さん全員がのびのびと作業を楽しんでいました。

苦戦している方を、早く終わった方が手を貸すといった場面も。早々にコツを掴んで、次々と自ら自由に制作している方もいたりと、和気藹々と助け合いながらものづくりのワクワク感を体験できるワークショップとなりました。

後半のトークイベントでは、「アートで世界を変える」をテーマに、社会変革に挑戦し続ける4人のチェンジメーカー、白木夏子さん(HASUNA)、関根健次(ユナイテッドピープル)、高嶋民仁さん(株式会社ウインローダー)、太刀川英輔さん(NOSIGNER)が熱いトークを繰り広げました!

本映画のテーマにあるように、ごみや廃材または”モノ”の制作を通して、各ゲストが社会をより良くするべく具体的にどのような取り組みをしているか、また「アート」の力やそれが生み出す社会への影響について、それぞれが思い思いに話しました。

エシカルジュエリーブランドHASUNAの代表取締役 白木さんは、モノで溢れかえったこの世界にあえてものづくりを選択するということを考えたとき、「経営者がエシカルなマインドと、人や環境に対する配慮を持ち、自分の仕事、得意なそれぞれのフィールドで正しいことをしていくこと。それを継続していくことが人の意識や社会にインパクトを起こすことにつながっていく」、と力強く語りました。

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トークイベントの終盤には、『ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡』の公開記念でFacebook上で行なっていた【ごみアートで世界を変えよう!写真コンテスト】の表彰式を開催。グランプリ受賞者は、新聞紙を使って大人も子供も楽しめるワークショップを各地で行っているチーム『』。

震災後、宮城県出身の高校の同級生3人組が中心となり、誰とでもどこででも遊べるように、身近にある新聞やテープを使って被り物をつくってモンスターに変身しようというワークショップを広める活動を始めました。『モンスターズ』代表の佐々木優子さんとアズノタダフミさん(撮影者、エントリー者)が登壇し、活動を始めたきっかけや想いを語ってくれました。

トークイベントのゲスト4人が被っていたのも、まさにモンスターズが制作した作品。その場で新聞紙でモンスターを制作して皆で被り合ったりと、簡単かつシンプルなアクションで周りがたちまち笑顔になりました。

ある人には捨ててしまうような素材も、価値のあるものになりうる。ものづくりや流通を通して社会をよりよくするための変化を起こすヒントを感じたイベントとなった。